”米国PEと中小企業診断士で世界を目指す”
私がこのキャッチコピーを掲げている背景について,このページで説明します。
以下,米国PEをPE,中小企業診断士を診断士,と書きます。
経営には技術への理解が必要だから
経営者にとって経営知識さえあればよいと考えている読者様は少なくないのではないでしょうか。ただ私は,それは違うと考えています。経営者にとって経営知識はマストハブです。経営知識によって漸次的に企業を成長させることは可能だと思います。しかしブレイクスルーを起こすイノベーション経営は難しいでしょう。企業経営理論の戦略的組織変革の遂行論の中でも論じられている内容ですが,ブレイクスルーを起こすためには現場の生の声を聞く力が必要だからです。現場執行部から技術的な生の声を理解できる経営者は,それだけで他の経営者と差別化されると考えています。
私の目標は海外で事業経営をすることです。PEの方が日本の技術士より国際的認知度が高いため,PEを資格として取得しました。
化学工学だけでの将来に不安を感じるから
化学工学が大きく発展したのは20世紀後半と言われ,それまで経験と勘に頼っていた化学プロセスの制御に単位操作という概念を導入し,結果として生産工程の効率化と大規模化に貢献しました。一方この時に大きく発展した化学工学は,現代において技術的に飽和しイノベーションの創出に苦戦しないかと危惧しています。
技術転換の観点
オイル&ガス事業はこの先,従来の化石資源エナジーからリニューアブルエナジーへの転換期での供給量変動への補助的立場になる可能性が高くなると予想しています。リニューアブルエナジーが台頭する世の中に変わることは間違いなく,エンジニアも技術の転換に適応していく必要があります。
私はこれまでの業務経験を経て,エンジニアリングのコア技術はプラントの種類によらず適用できると信じています。ゆえに今私が持っている知識をベースに,今後も技術の分野で活躍できると期待しています。
一方で,今後続々と出てくる新規事業の見極めには経営的観点が必要です。そのため,経済に関する知識や財務・会計を学習したいと考えました。診断士の科目にはこれらの科目が含まれており,診断士学習を通して,必要な経営知識を習得できると考えています。
IT活用の観点
私は少子高齢化による人手不足の解決策のひとつとして,労働生産性を上げるためにITを活用すべきだと考えています。
ベンダーが要件定義を作成すると,一般的に要求仕様が膨大になり,アルゴリズムが複雑になります。したがって,最上流の要件定義をシンプルにすることが下流の業務内容に大きな影響を及ぼします。私がマネジメント立場になる際には,この点を理解してシステム開発をリードしたいと考えています。システム開発の一連の流れについても診断士科目の経営情報システムで学ぶことができます。 私の場合,プログラミング言語やアルゴリズム作成については,大学時代に情報処理演習でFortranやVBAのコーディングで経験しました。昨今主流になっている言語とは当然異なりますが,都度業務で使用する言語に応用・対応できると考えており,この点に関しての心配はありません。
以上2点が理念の大きな柱となっていますが,ここで読者様からいただきそうなご質問について回答します。
なぜMBAではなく診断士?
確かに海外での事業を志す場合,国際認証MBAの方が良いかと思われます。診断士の国際認知度はMBAより低いからです。診断士資格を国外で振りかざしたとしても,それは経営の基礎知識があることを示す程度でしょう。会計制度が日本と海外では異なることもその理由のひとつとして挙げられます。しかし,これは国際認証MBAにも当てはまるのではないかと予想しています。MBAも経営学修士という学位であり,海外市場においては実務経験と実績が重視されると考えているからです。診断士とMBAで同様に実績が必要なのであれば,診断士資格を用いて国内事業から実績を積み重ねていけたら,と思い至りました。会計制度など国内外で異なる点については,診断士学習で培う基礎があれば十分に応用可能であると信じています。
また,MBAはその取得に必要な費用が高額です。診断士資格取得は予備校や試験料を含めて20万~50万円程度で可能です。一方MBA取得には,勿論ビジネススクールによりますが,国内で200万~500万円程度,海外では1,000万円以上かかる場合もあります。企業のMBA派遣制度がある場合でも,その後企業への還元のために継続勤務を約束することが多いと聞いています。今後は日本においても従来の終身雇用制度から成果主義,ひいてはキャリアアップのための転職が当たり前になっていくかもしれません。その時にMBA派遣制度が自身の機動力を低下させてしまう事態は避けたいと考えています。
以上から,私はMBAではなく診断士を取得することに決めました。
診断士をなぜ今受験?
多くの方が中堅社員になってから焦って勉強する傾向にあると思うからです。年次が上がり,マネジメント業務に携わったり,経営会議に参加したりして初めて経営関連の学習を始める方も少なくないと思います。しかしその時には,家庭を持ったり業務の幅が増えたりして,自己研鑽の時間を確保することが難しいかもしれません。ゆえに若いうちから体系的に経営知識を学習しておくことで将来に備えておこうと考えました。
また私の会社では,30代前半で役職が上がる際に新規事業立案のレポートを書く文化があり,当然診断士学習を通して得た知識を活かすことができます。会社も必要だと認識している経営知識を若いうちから習得しておくことが良いことは言うまでもありません。
以上から私は20歳代である今診断士受験勉強をしています。
さいごに
いかがでしたでしょうか。上記の理念について,納得できた・共感できた,と思っていただけたら光栄です。当ブログでは上記理念に基づいた,読者様の日々の勉強や生活に役に立つ情報を発信していきますので,引き続き応援をいただければ幸いです。よろしくお願いします。